ピークス

2019.4.8

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筆とまなざし#125「間もなく始まる展覧会。新作もいくつか発表します」

コマクサ
安曇野にある山岳美術館で4月12日から展覧会「GIFT-北アルプスより-」が始まります。最近は展覧会に向けて絶賛準備中。展示作品選び、会場で販売するポストカードの制作など慌ただしい毎日をすごしています。搬入まで一週間を切りました。ようやく目処がついてきたところです。
今回のテーマは「北アルプス」。これまで描いてきた絵を中心に展示します。これも展示したい、あれも展示したいと作品選びはなかなか難しく、展示候補から外れた絵も多いのですが、今回の展覧会のために新たに2枚の絵を描きました。一枚は雪溶けの槍ヶ岳を描いたもの。燕岳から蝶ヶ岳まで歩き、横尾へ下る途中で見た風景を、いつもより大きなF6サイズで描きました。
今回の展覧会では、メインとなる展示室に15点、その隣の喫茶スペースに販売用の小品を6点展示する予定です。展示室には主に山岳風景を描いたものを展示するのですが、喫茶スペースには風景というよりも小さなモチーフ、例えばライチョウとか人物とかそういう絵を展示しようと思いました。喫茶スペースのために新しく一枚描こう。そう思って決めたのがコマクサでした。
高山植物の女王と形容されるコマクサ。花が馬(駒)の頭に似ていることからそう呼ばれるそうです。登山者にも非常に人気で、北アルプスの高山植物と言えばコマクサと言っても過言ではないでしょう。ザレ場に可憐な薄ピンク色の花を咲かせたその姿は高山の清浄な空気感を漂わせています。
そんなコマクサ、これまでにも何度か描いたことがあります。難しいのが地面に這うように伸びるツンツンとした葉と淡く上品な花の色。つまりコマクサはけっこう描きにくいモチーフなのです。葉は、ツンツンさを強調して描くと柔らかさがなくなり、花は存在感を出そうとすると可憐さがなくなってしまう。どの程度まで鉛筆で描き、淡い着色のなかで存在感を出すことができるか。そんなことを思いながら、焦らず、描きすぎないように一枚のコマクサの絵を仕上げました。うん、コマクサはこのくらいの描き方がちょうど良い。この一枚が、展覧会に花を添えてくれそうです。

成瀬洋平
Yohei Naruse

1982年岐阜県生まれ。山を歩いて見聞きしたことを絵や文章で表現することをライフワークとする。雑誌への執筆のほか、展覧会や水彩画ワークショップも開催。雑木林の中に自力で制作した小屋で制作に取り組みながら、地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画などにも携わる。
ブログ http://d.hatena.ne.jp/naruseyohei
ウェブストア https://naruseyohei.stores.jp

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