ランドネ

2019.2.22

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モデル仲川希良の「山でお泊まり」長野県・飯山編Vol.3

『ランドネ』9月号からスタートした、モデル/フィールドナビゲーター仲川希良さんの新連載「山でお泊まりレポート」。
スペースの関係で誌面に収めきれなかった情報は、こちらのサイトで偶数月に美しい写真とともにお伝えしてきます!
第4回目は、フィンランドからのお客様、アーティストのテーム・ヤルヴィさんといっしょに長野県飯山へ。日本ならではの山と里の文化や歴史、信仰を味わってきました。
Vol.1はこちらから>>>
Vol.2はこちらから>>>
***
今回お泊まりしたのは、小菅の里にある七星庵。一棟貸しの古民家宿泊施設です。
小菅神社里社のすぐそばで、小菅山に登るにはとても便利な場所にあります。

▲参道沿いに佇む

▲なんと築約200年!

入り口から土間に一歩足を踏み入れるだけで、家が重ねてきた時間を感じられます。
アンティーク好きにとってはたまらない、重厚な柱や古家具。どれも使い込まれて黒光り。

▲昔の生活を偲ばせる道具も

▲すっかり煤けた囲炉裏の自在鉤

それでいて、水回りなどの使い勝手が気になる部分はすっかりリノベーションされているから驚きです。
キッチンはIHコンロや冷蔵庫、調理器具が完備され、自炊にばっちり対応。お手洗いは洋式でウォシュレット付きが2つも。
古民家は冷えるイメージがあるかもしれませんが、各部屋にエアコンやヒーターがありとても暖かかったです。

▲なんとベッドまで!

ここならテームさんに古き良き日本を感じてもらいつつ、心地よく過ごしていただけそうです。
お風呂場も全自動の新しいものでしたが、せっかくなので近くの野沢温泉に行ってみることにしました。

数多くの火山のおかげで、この辺りにはいくつもの源泉があります。
なかでも奈良時代の僧が発見したといわれる野沢温泉は、天然温泉100%掛け流しの外湯が13カ所もあるのが特徴。江戸時代から「湯仲間」と呼ばれる独自の組織が作られ、いまも村人が維持管理を担っています。
毎日浸かりにくる村人と、訪れる観光客との、触れ合いの場ともなっているそうです。

野沢温泉村は小菅山を下山して車で15分。
お饅頭を片手に温泉街散歩を楽しみつつ、大湯と河原湯、2カ所の外湯を巡りました。

▲大湯。暗がりに浮かぶ美しい湯屋

▲大湯のなか。湯屋のようすは外湯ごとに違う

「とっても熱いので気をつけて」と、山伏の志田さんや村人にいただいた忠告通り、なかなかの湯温……!
湯上がりのテームさんは真っ赤なほっぺたで「Survived(生還した)!」と笑っていました。

登山の疲れを温泉で流したあとは、楽しみにしていた夕ごはん。
飯山駅から小菅の里へ向かう途中に買っておいた食材を使って、七星庵でお鍋にしました。

地元の食材を手に入れるために選んだのは、道の駅・花の駅千曲川。

▲農産物直売所は大にぎわい

▲積み上げられた野沢菜

野沢温泉村が発祥の地である野沢菜が、まさにシーズンを迎えていました。直売所に積み上げられた野沢菜の山は秋の風物詩。私たちも野沢菜漬けを購入。

▲信濃ゴールドは味が濃くシャッキリとして、大好きな品種!

▲お土産もいろいろ

信州銘菓「雷鳥の里」を手にとって、「この鳥はフィンランドにもいます」とうれしそうなテームさん。
他にも長野産のリンゴやキノコ、日本酒などを買いました。
精肉店・鷲野では、こちらも長野といえばの馬刺しと、ほぼ100%が地元の北信濃で消費される幻のブランド豚「みゆきポーク」をゲット。

長野尽くしのおいしいものを囲んで、みんなで乾杯!

▲フィンランド語だと「Kippis(キッピス)!

▲新鮮なキノコはシャキシャキとした歯ごたえ

▲サッと溶ける脂がおいしいみゆきポーク

登山でペコペコなお腹に、お箸もお酒も進みます。

選んだ日本酒は飯山にある田中屋酒造の「水尾」。長野県産のお米を原料とし、野沢温泉村で湧き出る水尾山の湧水を使って仕込まれているそう。

いいお米を作るにはいい水が必要で、いい水があるところにはいい森、いい山があるんだよなあ。ふもとの水はやがて海にたどり着き、いい海を作る……。
小菅山で食べたおにぎりのおいしさを合わせて思い出しながら、そんな話をしていたら、「そういう風に考えたことはなかった」とテームさん。「だから自分の作品は、森のシリーズと水のシリーズを分けていました」と言います。

そもそも、大きな起伏がなくなだらかな地形が広がるフィンランドでは、山を意識することはほとんどないのでしょう。
山を歩き水のつながりを思うことを、新鮮に感じてくれたようです。

▲「じつは山登り、ちょっと怖かったんですよ」と、笑うテームさん

いっしょに山を歩くと、ぐっと早く打ち解けられる……互いの国について、そこで暮らす自分について、初対面とは思えないほどに語り合いながら、穏やかで暖かい夜が更けていったのでした。


***おまけ***

志田さんと奥様が用意してくださった、翌日の朝ごはん。
小菅の里のお米に、キノコのお味噌汁と野沢菜漬け。
キノコが前夜のお鍋よりもさらにさらに香っておいしい! と思っていたら、なんと小菅山を下山中に見つけて持ち帰ったヒラタケが混ぜられていたのでした。
次回は二日目に体験した里のお楽しみをレポートします♪

写真◎後藤武久

仲川希良
Kira Nakagawa

モデル/フィールドナビゲーター。テレビや雑誌、ラジオ、広告などに出演。自然が好きで、登山歴は9年目。里山から雪山まで幅広くフィールドを楽しみ、その魅力を伝える。初の著書『山でお泊まり手帳』好評発売中(エイ出版社)

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