ピークス

2019.9.13

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筆とまなざし#146「今年の秋の味覚のMVP。マイブームは”キノコ狩り”。」

最近のマイブームはキノコ狩り。今年はキノコの当たり年らしく、近所の山でもたくさんのキノコを見つけることができます。

キノコに関してはまったくの素人。昨年友人にもらったキノコがおいしくて興味を持ち始めたのです。だから、今年が当たり年なのかどうかはわからず、たくさん見つけられるのは注意して山を見ているからといったほうが正確かもしれません。そうやって「キノコ眼」を光らせているといたるところにキノコが生えていることに気づきました。車に乗っていても発見できるほどで、これには自分でも驚いています。

キノコには苦い思い出もあります。高校時代、学校から帰ってくるとテーブルの上に焼いたキノコがありました。生姜醤油で食べたところ……数時間後に激しい下痢と嘔吐を繰り返し、胃がひっくり返って出てくるかと思うほど。翌日はなにも食べることができませんでした。それは父親が採ってきたのですが、当の本人は同じキノコを食べたはずなのに無事で、ほかのおかずとの食べ合わせが悪かったのだと言っていました。

さて、食べられるキノコの代表に「イグチ」があります。イグチ目の最大の特徴は傘の裏が襞ではなくスポンジのような菅孔になっていること。かつては「イグチに毒なし」といわれていたそうですがそれは正しくなく、毒があったり苦くて到底食べるに適さないものもあります。山を徘徊してみると、あちらこちらにいろんな種類のイグチがあるではありませんか。キノコってもっと秋が深まってから生えると思っていたけれど、シーズンは夏から秋にかけてのこの時期のようです。いろんなイグチを採ってきては家で図鑑とにらめっこ。いくつかの食べられるイグチを覚えました。

なかでもお気に入りが「イロガワリ」というイグチ。傘が褐色で柄がクリーム色、傘の裏が黄色いものです(いくつか種類があるようです)。名前のとおり、触ったり切った断面が空気に触れるとなんともケミカルな毒々しい青緑色に変色します。汁物などがいいそうですが、バターで炒めて塩胡椒や醤油を垂らしていただくと、しっかりした歯ごたえでとてもおいしい。火を通すと黄色に戻るので食べるときの違和感もありません。最近は毎日のように食卓に上っていて、今年の秋の味覚のMVPはイロガワリだといっても過言ではありません。

食べるのはもちろん、木の根元などに大きくて形のいい株を見つけたときなどは嬉しく、単純に探すのがとても楽しい。春の山菜もしかり。お金がかからないというのがなんともすばらしい。もうしばらくキノコの採集生活が楽しめそうです。

成瀬洋平
Yohei Naruse

1982年岐阜県生まれ。山を歩いて見聞きしたことを絵や文章で表現することをライフワークとする。雑誌への執筆のほか、展覧会や水彩画ワークショップも開催。雑木林の中に自力で制作した小屋で制作に取り組みながら、地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画などにも携わる。
ブログ http://d.hatena.ne.jp/naruseyohei
ウェブストア https://naruseyohei.stores.jp

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