ピークス

2018.1.21

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筆とまなざし #075「小豆島の拇指岳でマルチピッチクライミング(前編)」

前回は正月に行った小豆島ロックトリップのことを書きましたが、小豆島といえばやはりマルチピッチクライミングのことを書かなければいけないと思い、今回(と次回)は拇指岳でのマルチのようすをお伝えします。

岩だらけの小豆島。大きな岩壁がいくつも林立しているなかで、もっとも特徴的なのが標高差120mほどの尖った岩峰、拇指岳でしょう。ほかにも「小豆島のインスボン(インスボンとは東洋のヨセミテとも例えられる韓国の岩壁)」とも呼ばれる岩壁もあるけれど、情報が乏しく、比較的情報が容易に手に入るのが拇指岳のマルチルートでした。

それにしても、「拇指岩」ではなくて「拇指岳」というのが良い。岩壁ではなくて文字どおり岩の峰。岩を登るだけでなく、フリークライミングをして山に登る、いってみれば「岩山登り」です。それは数年前に行ったドロミテといっしょ。登山の手段としてのフリークライミングというわけです。

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さて、拇指岳にはいくつかルートがあるようですが、代表的なのが「ダイレクトルート」と「赤いクラック」の2本。パートナーはクライミング歴が2年、マルチは2回目。「ダイレクトルート」は核心ピッチが5.11cくらいとグレードが高いため、今回は「赤いクラック」を登ることにしました。それでも手元の資料では5.10bが2ピッチ。それほど簡単なマルチルートではありません。しかも岩が脆かったりとアルパイン的らしい。アルパイン的、というのは、脆い岩が多かったり支点が脆弱だったりと不確定要素によるリスクの多い、自然に近いルートといったニュアンスです。そもそも、アルパインクライミングは雪と氷と岩が混ざった山岳地帯を登ることを指すため、夏の本チャン(北岳バットレスや穂高の屏風岩、滝谷など)っぽいといったほうが良いかもしれません。安易にフォールできる整備されたフリークライミングのゲレンデとは違うルートということです。

アプローチに少々迷いながらも無事に取り付きを発見。迷わなければ登山口から20分くらいでしょう。追悼レリーフのあるダイレクトルートの取り付きから数十m右に行ったところに、柱状摂理の右上する特徴的な赤いクラックがありました。それが「赤いクラック」の1ピッチ目です。

腹ごしらえをして荷物をまとめてロープを結ぶ。さあ、いよいよクライミングスタートです。

 

【連載一覧はこちら!】

 

成瀬洋平
Yohei Naruse

1982年岐阜県生まれ。山を歩いて見聞きしたことを絵や文章で表現することをライフワークとする。雑誌への執筆のほか、展覧会や水彩画ワークショップも開催。雑木林の中に自力で制作した小屋で制作に取り組みながら、地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画などにも携わる。
ブログ http://d.hatena.ne.jp/naruseyohei
ウェブストア https://naruseyohei.stores.jp

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