ランドネ

2018.12.6

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モデル仲川希良の山でお泊まり、クロアチア・プリトヴィッツェ国立公園Vol.1

雑誌『ランドネ』でモデル/フィールドナビゲーター仲川希良さんが連載する企画「山でお泊まりレポート」。

1月号は、クロアチアにある世界遺産、プリトヴィッツェ湖群国立公園へ。スペースの関係で誌面に収めきれなかった情報を、4回にわたって美しい写真とともにお伝えしてきます!

***

NHK BSプレミアムで放送されている旅番組「2度目の旅シリーズ」の撮影で、クロアチアへ。

(※12月6日18:30~、NHK BSプレミアム「2度目のクロアチア~水が織りなす大自然編~」が再放送されます!)

クロアチアと聞いて思い浮かべるのは、「アドリア海の真珠」とも呼ばれる都市、ドブロブニクでしょうか。青い海に、白い壁とオレンジの屋根が美しい世界遺産の町並み。

でもじつは内陸にも素敵な世界遺産があります! プリトヴィッツェ湖群国立公園です。

 

2つの山脈のあいだに広がる、台地にあるカルスト地形で、階段状の特徴的な景観のなか無数の湖と滝が次々現れ、圧倒的な美しさを見せてくれます。

 

プリトヴィッツェ湖群国立公園は、首都ザグレブから南へ、高速バスで2時間半ほど。

大人気のこの場所をのんびり楽しむには、まずは公園内にある宿泊施設で一泊して、翌朝早くから散策を始めるのがおすすめです。

静けさに包まれた早朝の公園。

▲湖面はまだ山の陰

▲立ち込めるもやが次々と形を変えながら水面を滑っていきます

▲整備された木道をゆっくりお散歩

朝もやの神秘的な演出もつかの間、太陽が高くなるにつれて今度は眩しいほどの光がきらめき始めました。

見て! この水の色!

▲光の差し方によって、さまざまな色合いに

エメラルドグリーンだったり、ネイビーブルーだったり、見たこともないようなロマンチックなグラデーションの湖にうっとり。
澄んだ水に、白色がかった湖底が、その色をさらに美しく見せてくれています。

▲クロアチア最大の大滝(落差78m)上部

この公園のもう一つの魅力である滝もあちらこちらに。見上げる水しぶきは光が当たると一粒一粒くっきり見え、スローモーションで落ちてくるように感じられるのが不思議。
湖面の静と滝の動。同じ水がまったく違う表情で楽しませてくれます。

いくつもの湖が段々畑のように広がる、プリトヴィッツェ湖群国立公園の特徴的な地形は、この土地が石灰質であることに関係しているそう。
山に降った雨水が石灰岩の層を通ることで、水に炭酸カルシウムが含まれ、水中の倒木などに沈着して石化。その石化した堆積物がダムのように水をせき止め、湖を作り、そして湖から流れ落ちる水が滝を作りだしています。
炭酸カルシウムが含まれる水は栄養素が少なくプランクトンがいないので、この美しい透明度を保っているのです。

現在のような景色が生まれるまで、30万年もの時間がかかったといわれていますが、石灰質は崩れやすく、いまもなおドラマチックに変化を続けているそうです。

▲石灰質の白い山の間を滑り落ちる無数の滝

▲石化した堆積物が水をせき止めて段々地形を作るようす。矢印が自分が今いる段

水際から少し離れると、ブナの原生林歩きも味わえます。
多くの人が集まる大滝を下から見上げるテラスポイントの脇に、ひっそりとある階段を上ると森に入ることができます。

▲メインルートから外れるので人が少なく、快適♪

▲日本の山でよく見るブナの実よりプリッと大粒

▲かわいらしいシクラメンがあちこちに咲いていました

公園内には希少な動植物がたくさん生息していますが、なかには大きな野生動物も。
オオカミやヤマネコ、ノロジカ、そしてこの公園のシンボルであるヒグマ。
姿を見ることはありませんでしたが、いまも私をどこかから見てるのかも?なんて、想像しながら歩きました。

▲ゲートには日本語の地図があり、標識も分かりやすいので安心

公園内最大のコジャク湖のそばにある休憩ポイントに到着!
ここからボートに乗って湖上遊覧を楽しめます。

▲休憩所。飲み物や食べ物も購入可能

▲国立公園内のホテルで焼かれたチーズパイみたいなもの(ちょっとモサモサ笑)

多くの観光客は、ゲート1から入る→大滝→コジャク湖をボートで横断→ゲート2から出る、というルートを辿るのですが、コジャク湖のボートをP1船着場で降りずに、P2で降りると、公園のさらに奥を散策できるのでおすすめです。

これまでのダイナミックな景色とは変わって、小さな箱庭の中にいるような、より繊細な水の美しさを楽しめるゾーンになっていました。ここを歩かないのはもったいない……!

▲滝との距離もぐっと近くに。水しぶきが気持ちいい

▲小さな水たまりひとつでこの美しさ

キュッとコンパクトに歩けば、ゲート1からゲート2まで3時間ほどで回れるルートでしたが、いつまでもこの世界に浸っていたいような、離れがたい美しさをたたえている場所でした。

***おまけ***

公園内のカフェで飲み物につけてくれるお砂糖。袋にはクマのイラストと、自然にまつわるすてきな格言がデザインされていました。

▲4種類発見。全部でいくつあるんだろう?

どれもとてもいいんだけど今選ぶなら、ゲーリー・スナイダーの「Nature is not a place to visit. It is home」かな!

次回は絶品の山の幸を味わえる、国立公園内のアットホームなロッジをご紹介します。お楽しみに!

仲川希良
Kira Nakagawa

モデル/フィールドナビゲーター。テレビや雑誌、ラジオ、広告などに出演。自然が好きで、登山歴は9年目。里山から雪山まで幅広くフィールドを楽しみ、その魅力を伝える。初の著書『山でお泊まり手帳』好評発売中(エイ出版社)

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