ランドネ

2018.12.21

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モデル仲川希良の山でお泊まり、クロアチア・プリトヴィッツェ国立公園Vol.3

雑誌『ランドネ』でモデル/フィールドナビゲーター仲川希良さんが連載する企画「山でお泊まりレポート」。

1月号は、クロアチアにある世界遺産、プリトヴィッツェ湖群国立公園へ。スペースの関係で誌面に収めきれなかった情報を、4回にわたって美しい写真とともにお伝えしてきます!

***

NHK BSプレミアムで放送されている旅番組「2度目の旅シリーズ」の撮影で、クロアチアの世界遺産、プリトヴィッツェ湖群国立公園を訪れました。

首都ザグレブから国立公園に向かう途中、そろそろ到着かしら? とソワソワしだしたころ、高速バスの窓から見えたとある景色に私の目は釘付けに……!

緑豊かな川沿いに、小さな屋根が見え隠れしているのを発見しました。

▲見えるかしら?

▲緑の隙間にかわいい家々が!

思わず「かわいーい!」と身を乗り出しましたが、とっても小さな村。一瞬で前を通り過ぎてしまいました。
じつはこれが、文化遺産になっているラストケ村。プリトヴィッツェ湖群国立公園とともに訪れる人も多い、密かに人気の村なんだそう。私は国立公園を楽しんだあとに立ち寄りました。

ラストケ村は別名「小さなプリトヴィッツェ」。
国立公園から北に約30km。SLUNJ(スルニ)というバス停で降りて、少しザグレブ方面に戻ると現れます。
国立公園から流れてくるコラナ川と、スルンチツァ川の合流地点にあたり、公園と同じように小さな滝や川が無数に流れるなかに、地元の人が暮らしています。
ここには「ニンフやホビットなどの妖精も住んでいる」といわれていますが、それも大納得。村はどこを切り取っても絵になるかわいらしさで、童話の世界をお散歩しているような気持ちに……!

▲自宅の前がこんな景色って幸せでしょうね!

▲お人形も動き出しそう……♪

日差しによって色を変える美しい水面を眺め、妖精の姿を探して写真を撮りながらゆっくり歩いているだけで、あっという間に時間が経ってしまいます。
かつてこの村は川の水を利用した水車がたくさんあり、粉をひくことが重要な産業だったそう。今も現役の水車があるのでそれを見に行くのもいいかもしれません。

ラストケ村に来たらぜひ味わってほしいもの、それはマス!
村では清流を利用したマスの養殖をしています。囲われた池ではなく、冷たい川の流れのなかで育てているので、臭みがなく大きく育つんだそう。

私は村の奥にある、地元料理を出してくれるレストラン「Petro-Rastoke」でいただきました。

▲レストランもかわいい……!

▲村のあちこちで見られるこのマスのマークが目印

マスはあまりにも大きいので、グリルには少々の時間が必要。直火で温めた石板の上で、じっくり焼いているそう。
テラス席では急流のなかで泳ぐマスの姿を見ることができるので、餌やりなどしながらのんびり待ちます。

きましたー!

▲ものすごい大きさ……!

ああ、大きさを把握しやすい何かと並べて撮らなかったことを本当に後悔。奥のビールグラスと比べたら、少しはこの驚きのサイズが伝わるでしょうか?

評判通りまったく臭みはなく、ふっくら柔らかい身はホロリと骨から外れていきます。パリッパリの皮もいいアクセント。お腹に挟まれたハーブの香りと、ほんのり優しい塩気だけでパクパクいけてしまう。
付け合わせのジャガイモとポレンタ(トウモロコシペースト)までいただいたら、もう大満足です。

ちなみに合わせて頼んだのは、清流を使った地ビール。
プリトヴィッツェとラストケ村でたっぷりと楽しんだ美しい水がもたらす、おいしいランチを味わうことができました。

ちなみにこのレストランでは、ほかにもいろいろな山の幸をいただけます。

▲クロアチアの伝統的な料理法「ペカ」

▲ジビエのサラミやハム

ペカは、鉄鍋と炭を使って肉や野菜などの素材をじっくり蒸し焼きにする郷土料理。
宿泊したロッジでもいただけましたが、大量の薪と大きな炉が必要なので、どこでも出会えるというわけではありません。
新鮮な食材をシンプルに1番おいしい方法でいただく、クロアチアらしい素朴な料理で、これがまたしみじみ味わい深い。自然の恵みに感謝しながら、ぜひチャレンジしていただきたいです。

***おまけ***
プリトヴィッツェ湖群国立公園とラストケ村があるリカ郡の冬はとても厳しいんだそう。
外で働く男性を寒さから守るため、各家庭で飼っている羊の毛を使って編み物をするのが、この地方の女性の大切な仕事だったといいます。
ラストケ村でも地元名産の毛糸製品に出会えます(観光シーズンや週末の方が期待できるみたい)。

私は国立公園の2番ゲート近くにある土産店で、手編みの靴下を手に入れました。

▲販売用の飾りにブナの実をつけてるのがかわいい!

寒さを防ぐため毛糸を2本取りにしたり、編み方を変えながら立体的に仕上げたり、家族を思う愛情がさまざまな工夫で詰め込まれています。
ほんのりチクチクとした質感は、血行を促進するためにあえて残しているんだそうです。履いてみるとしっかりと安心感のある暖かさで、この冬愛用中♪

ちなみに、男性といえばのこんな防寒グッズも発見……用途はご想像にお任せします(笑)。
実際にはなかなか使われなくなったそうですが、大切な伝統として今も作られているそうですよ!

さて、「クロアチア・プリトヴィッツェ国立公園編」最終回は、クロアチアの首都ザグレブについてご紹介します。お楽しみに!

仲川希良
Kira Nakagawa

モデル/フィールドナビゲーター。テレビや雑誌、ラジオ、広告などに出演。自然が好きで、登山歴は9年目。里山から雪山まで幅広くフィールドを楽しみ、その魅力を伝える。初の著書『山でお泊まり手帳』好評発売中(エイ出版社)

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