ピークス

2019.11.8

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筆とまなざし#154「少しずつ冬支度。今年もお世話になるお気に入りのパンツ」

岩場へ向かうため、明け方に車に乗り込むとフロントガラスが真っ白に凍りついていました。いつの間にこんなに寒くなったのでしょう。暑い暑いと思っていた今年も、とうとう寒い季節がやってきました。

いま住んでいる古民家は明治時代に建てられたもの。床も柱も相当傾いています。まあ、それはいいとして、困ったのは日当たりの悪さと湿気の多さ。日陰の部屋に置いていたダウンジャケットには知らぬ間にカビが生えているし、この時期になると午前10時をすぎないと建物に日が当たりません。外に出ればポカポカ陽気の日でも、日陰側にあるリビングで原稿を書いていると一日中寒い。ストーブは灯油代もかかるし化石燃料はできるだけ使いたくないので部屋が暖かくなったら消すのですが、途端に隙間風が吹いてきて部屋の中はまた寒くなってしまうのです。

そろそろ衣替えもしなければ。山のためにフリースや薄手のダウンは年中出しているけれど、もう少し暖かいものが必要です。押入れの衣装ケースから「これこれ」と引っ張り出してきたのは、パタゴニアのシンチラ・スナップT・パンツ。程よい厚みのフリース製のパンツです。紺色のフリース生地に、アクセントとなる赤い特徴的なポケットがついています。ズボンの上からこのフリースパンツをはいて、ダウンジャケットを着込めば準備万端。さっきまでの寒さが吹き飛び、ポカポカ柔らかな温かさに包まれます。着膨れてモコモコになった姿が冬の物書きスタイルです。

昨年買って以来、もう手放せなくなったこのパンツ。去年は冬の間中ほとんど毎日はいていました。ちょうどいいサイズが売り切れていてワンサイズ大きいものを購入。それがかえって、ズボンの上から防寒パンツとして履くにはちょうど良かった。クライミングのときにも、休憩中やビレイ中の暖パンとして重宝するので、今年はもう一本新調しようかと思っています。

家の裏には小さな池があって、前の住人が残して行ったのか、綺麗な赤い金魚が住んでいます。この家に越してきたときには小さかったけれど、いつの間にか2倍以上の大きさに成長していました。この池の氷ももうそろそろ凍るでしょう。人間は少しずつ冬支度をしています。金魚も水底でじっとしながら寒く厳しい冬を乗り越えるのでしょう。

成瀬洋平
Yohei Naruse

1982年岐阜県生まれ。山を歩いて見聞きしたことを絵や文章で表現することをライフワークとする。雑誌への執筆のほか、展覧会や水彩画ワークショップも開催。雑木林の中に自力で制作した小屋で制作に取り組みながら、地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画などにも携わる。
ブログ http://d.hatena.ne.jp/naruseyohei
ウェブストア https://naruseyohei.stores.jp

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