ずいぶん寒くなり、岐阜でも雪がちらつくようになりました。こんな時期の必須アイテムがウールのニット帽。なぜだかぼくの引出しにはニット帽がたくさん入っています。自分で買ったものもあればもらったものもあるのですが、山で使うもの、クライミングで愛用しているもの、普段使いのものなど10個ほど。どうしてニット帽が多いのだろう。考えてみて気がつきました。要するに、ニット帽が似合わないのです。似合わないから似合うものを求めてついつい買ってみるのですが(とくに特価だと)、結局あまり似合わない。で、気づいたら多くなっているというわけです。頭の形が悪いため、ぴったりとしたものは似合わない。ざっくりした編みのものはまだ良いのですが、クライミングのときにはヘビーすぎて被りづらい。
そんなこともあって、最近愛用しているのがヘッドバンド。激しく動いてもストレスがなく、寒さを感じる耳元が暖かいので想像以上の保温性を感じます。これもランニングなどに使うぴったりとしたものは似合わない。ひと昔前のエアロビの格好のような感じになってしまうので、ウールなど編みの荒いもののほうがお気に入りです。
ドロミテで特価品だったサレワのヘッドバンドが調子良く、檜枝岐の「山人祭」でこれまた特価でゲットしたORのものは秋に良く使っていました。最近のお気に入りは先日上京した際に某アウトドアショップで特価だった(特価品しか買っていない……)マムートのもの。どれもフリース裏地で暖かく、冬のクライミングには重宝するアイテムです。
とはいえ、やはり真冬はニット帽が欲しい。クライミング用になにか軽いものはないかなと思っていたところ、たまたま見つけたのが青いニット帽。障害者施設で作られているものらしく、¥3,000くらいだったのが特価で¥1,900に。しかしよく見ると上部の編みがほつれている不良品でした。窮屈さがない被り心地と、青がひとつしかなかったので、そのままレジに持っていき、
「これ、ほつれているんですけどもう少し安くなったりしないですかねー」
「あら、本当ですね。安くします!」
ということでさらに30%オフの¥1,300くらいで手に入れました。ざっくりした編みだけれど重すぎない。自分が被ってもそこそこ似合う。普段使いからクライミングまで、ガンガン使おうと思います。
- 成瀬洋平
- Yohei Naruse
1982年岐阜県生まれ。山を歩いて見聞きしたことを絵や文章で表現することをライフワークとする。雑誌への執筆のほか、展覧会や水彩画ワークショップも開催。雑木林の中に自力で制作した小屋で制作に取り組みながら、地元の笠置山クライミングエリアでは整備やイベント企画などにも携わる。
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